いい夢みた

友達と駅で待ち合わせして、
電車で日帰り旅行に行く予定だった

遅刻して、電車に間に合わないであろう自分を
その人は駅の外で待っていてくれて
(正確には雑誌を読んでいただけなのかもしれないが……)
少し話をすることが出来た

何を話したかは忘れてしまった

話をしている途中で時計を見る友達
どうやら電車の時間がきたらしい
ホームまで猛ダッシュ
電車にセーフ

その姿を駅の外から見ていた俺
「あれ?ヒデ乗った?」

俺には見送るのがお似合いなのだ
電車に間に合い、先に乗っていた別の友達と赤い電車の窓から笑顔をで手を振るあの子
後で追いつくね、なんて思いながらも手を振り返す俺

でもなんだか追いつけないような気がしていたんだ

次の電車に乗り込もうと改札を抜ける
ホームはどこだろうか


ふと考えてみると、
何故あの時一緒にダッシュして同じ電車に乗らなかったのだろう
「ヒデ乗った?」の言葉に自分は何故応えてあげられなかったのだろう
一緒についてきてくれると信じてくれていたのに……



でも、いいんだ
自分のミスでおいていかれるはずだった
でもあいつは残っていてくれた
少しだけだけど話すこともできた
優しさを感じることができた
一生懸命さを見ることができた
笑顔で別れることができた


なんだか清々しい気分なんだよ