現実世界に戻る

愛する妻と異世界にとばされてしまったchitch

夢から目覚めると
そこは小さな部屋

金髪の男が一人背中を向けて座っている

その男に話しかけると男は言う

「帰りたいの?帰り方教えてあげよっか?」

断る理由もなく、話を聞いてみる



「この部屋を出て左に行くと煖炉があるんだ」
「その煖炉に女の人、つまりあなたの奥さんが頭を入れる」
「そこで奥さんの首につけてるネックレスを外して炎の中に入れる」
「大丈夫、一瞬で元の世界に戻れるから」



冗談じゃない!
元に戻れるとはいえ、妻の顔を危険にさらすなんて以ての外


すると、妻が言った
「大丈夫よ、一瞬で終わるっていうし」



しかし……



「熱くないから」
「触ってみればわかると思うよ」




!?




試しに煖炉の炎を触ってみる



……熱くない




ならば一瞬だけ


妻はその小さな頭を顔を下に向けて煖炉に入れた

熱くないとはいえ早くネックレスをとってあげなければ!

だが、なかなかとれない……


とれない……

くっ、とれない……




やっとネックレスを炎に入れる

しかし、元の世界には戻れないではないか……



すぐにあの小さな部屋に戻り奴を探した……がいない

部屋を出ると笑顔の大男が歩いてきた

その大男に奴の居場所を聞いてみると
外に出たのを見たという



その通りに奴は外の庭園にいた


「どうしてくれるんだ?!」
「妻の顔はとんでもないことになったぞ」



そう、あの炎のせいで妻は顔に火傷傷をおってしまったのだ


(実は前回の夢で顔を少し変えざるを得なかった)


元の顔がどんなものなのかも忘れてしまうほど
妻の顔は全くちがうものになってしまった



許すことができず、その男を……


殺すことはできず夢から目覚める




to be continued