好きな女の子

あの頃ボクは若かった


教室に座るボク


そしてあの子


どこからか
「また今度クラコンやらない?」


(いいねぇ、クラスで飲むのも久しぶりじゃん!ヒソヒソ)


あの子も来るのかな?


かすかに不安をまじえ、期待を抱きながら



「俺も参加するよ!」



一番最初には言わなかった、言えなかった


俺「も」になってしまった……




当日……
集合場所に近付いていくほど不安は高まる


いる……かな


集合場所に着くと辺りを見回した


……いない


来ないのだろうか?


いや、来るはずだ


と思いつつも歩いていると、


ケータイを見ながら立っているあの子


(なんでここにいるんだろう?)


そんなことはいざ知らず何故か何もなかったかのように合流


集合場所と全然違いますけど?


そんなことはどうでもいいか、会えたわけだし!


飲み会の最中のことなんて覚えていなかった


あの子と話したかさえ覚えていない


お得意の「記憶にございません」である


飲み会後、
泊めてもらおうとする……何故?


わかんない


でもあの子はやさしかった


家の前に着き、ドアを開ける音





ガチャっ


おはよう